こんばんは!

教会音楽には、主に三つの種類があります。「聖歌」と「賛美歌」と「ゴスペル」です。この三つは具体的に何が違うのか。実はクリスチャンであってもはっきり違いを言える方はあまりいません。

教会音楽に触れた事がある方は、一度は疑問を持った事があるのではないでしょうか?今日はこの三つの歌の違いについて掘り下げてみようと思います。

賛美歌

教会に集う信仰者たちが歌う、世俗の人たちに対する証し的な特徴を持つ歌の事を”賛美歌”と呼びます。特にプロテスタントを中心に、西方教会(西ヨーロッパに広がり成長したキリスト教の諸派の総称です。)で歌われる事が多い宗教歌を指します。

賛美歌とはこんな感じ↓

https://youtu.be/fpc7GLWdYqc

・証って何?

(あかし と読みます)とは。

キリスト教では、神様が我々人間に成して下さった御技、頂いた恵みを誰かに語ることを「証をする」と言います。

神様に対して感謝することは大前提ですが、神様を賞賛する、讃め称える(ほめたたえる)点が肝要です。まれに牧師先生や司祭様によるメッセージと同じ様に、難しく専門的な神学を用いたものとなることもあります。

プロテスタント教会では、時々礼拝の中の時間を用いて信徒にから立証(あかし)が行われます。これは、牧師先生によるメッセージが聖書に書いてある事を噛み砕き、我々の日常に落とし込む内容であるのに対し、立証は信徒がそれぞれ自分の体験に基づいて神様への感謝(恵み)を他の信徒たちと共有すること。という違いがあります。

また、キリスト教を未だ信じていない人に対して、証を通して神様の恵みを伝える事も、大切な伝道活動の一つであります。

最終的には、信徒の生活自体が証となる場合もあります。聖書に書いてある信仰に基づいた選択をする事自体も証と呼ばれます。

クリスチャンは天国に迎え入れられる事をゴールとすると言うより、むしろ、イエス様がメッセージを通じて伝えたことを我々が今生きている現代においてどのように生かしていくかということが重要で、日曜日の牧師先生の説教も、そう言った日常に落とし込んだ話が主です。つまり、クリスチャンの人生自体が、証とも言えます。

・プロテスタントって何?

プロテスタントとは、宗教改革運動において、カトリック教会、又は西方教会から分離し、特に福音主義(救世主イエスキリストが伝えた福音にのみ救済の根拠があるとする立場)を理念とする諸派の事をそう呼びます。日本ではカトリック教会に対し、新教とも呼ぶことがあります。

プロテスタントとは、ラテン語で”抗議”と言う意味です。カトリック教会に”抗議”したのが名称の由来となっています。

・こんな賛美もあります

ワーシップソング

賛美歌の中でも特に神様を崇拝し、敬意を表し身を低くする様な歌詞が中心となっている楽曲は、賛美歌の中でもワーシップソングに分類されます。

ワーシップソング↓

プレイズソング

賛美歌の中でも、神様を褒め称えて拍手を送る様な歌詞の曲、神様に我々が奏でる音楽を楽しんで頂く様な曲は、プレイズソングに分霊されます。

プレイズソング↓

https://youtu.be/gaOV-TH8G20

ゴスペルソング

賛美歌と黒人音楽が混じり合ったものがゴスペルですが、細かく分ければ、ゴスペルにも神様について歌うアバウトソング。聞く人を感動させるパフォーマンスソングなどがあります。

アバウトソング↓

パフォーマンスソング↓

https://youtu.be/OKWkYxikygQ

聖歌

古代・中世から続く宗教歌です。東方教会(中東・ギリシャ・アナトリア・東ヨーロッパに分布していた教会)の礼拝に用いられる歌、カトリック教会の典礼歌(定まった儀式・儀礼にて使われる歌)、及び部分的な「讃美歌」が含まれます。

聖歌↓

https://youtu.be/5Zw33qcJ12Y

・こんな聖歌もあります

グレゴリオ聖歌は、主に西暦801年〜1000年にかけて、西欧から中欧のゲルマン人の部族(フランク人)が住んでいた地域で成長し、歴史の変動を受けながら伝承されました。ローマとガリアの聖歌を合わせたものと考えられています。特徴としては無伴奏で、単声聖歌(ハモリがない)で、リズムも近代音楽の様に単調なリズムの反復とは無縁で、そのほとんどが1フレーズの終わりにルバートがつきます。日本の音楽で言う所の、”能”に近い感じでしょうか。

グレゴリオ聖歌↓

ゴスペル

18世紀(1701年〜1800年)奴隷としてアメリカ大陸に連れて来られたアフリカ人達は、彼らが所有していた言語・宗教などを全て取り上げられました。

その辛い状況の中で、彼らは救いを与えるゴスペル(福音)と出会い、キリスト教の神様を信じる様になります。そしてその神様に彼ら独自の賛美(神様を褒め称える音楽)を捧げる様になりました。

それにはアフリカ特有の躍動感溢れるリズム、ブルーノート(ジャズやブルースで用いる音階)等を、とヨーロッパ賛美歌などの音楽と融合して、”ネグロスピリチュアル黒人霊歌 ”という現在のゴスペルの根っことなる音楽が生まれました。黒人文化の中で生まれ、今も尚黒人にこよなく愛され、心の拠り所となっているのが”ゴスペル”なのです。

ゴスペルについてはこちらで更に詳しく書いています。

http://kyoko-favor2.com/gospeljinseikawaru/

まとめ

教会とは、実は音楽にあふれた場所です。そしてそこに集って来るのは始めから”真面目で聖なる人”ばかりではありません。

生きづらさを覚える人であったり、社会不適合者と呼ばれる人や、昔は犯罪に手を染めていた人など、様々な人が集って来るので、ある意味社会の縮図とも言えるでしょう。

そんな様々な背景を背負った人々が集まって来るからこそ、多種多様な音楽が誕生して来たのだと思います。

宗教音楽と言うと嫌厭されがちですが、実に2000年以上人々の心の拠り所となって来た音楽こそが教会音楽です。近年ヒットした歌謡曲とは比べ物にならないほど歴史があります。

もし機会があれば、あなたもそう言った観点から教会音楽に触れてみてくださいね。

本日も最後までお読みくださり有難うございました!

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