こんにちは!光本です。

今日もボイトレ質問箱に寄せられたお悩みに、

じっくり答えていきたいと思います。




本日は、質問者Jさんから頂きました

お悩みに回答致します。

一つの投稿で2つの質問が入っていましたので、

よりたくさんの方が悩んでおられるだろう

質問の方を採用してお答えしますね。




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『2つめはダイナミクスをつけようと

するとつい力んでしまいます。

サビの部分ですごく声量が出ている

singerの方はそのときも脱力してるんですよね?』



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まず、「ダイナミクスてなに?」

という方もおられると思いますので、

この解説から入りますね。




ダイナミクスとは、

そもそも「力学」と言う意味ですが、

歌で言うところの、

声量や強弱の差です。



ピアノの楽譜に書いてあるクレッシェンド<

や、デクレッシェンド>これらはダイナミクスを

示す記号です。



pp(ピアニッシモ)とか

f(フォルテ)なども

ダイナミクスの記号に属します。



こう言った音量の強弱は、

音楽ならば必ず使われる表現方法

かと思われます。

(比較的ボサノバなどは一定が多いですが)




で、もちろん歌においても

ダイナミクスを使いこなすべきです!




イントロ終わりの歌のど頭(Aメロ)から、

曲の後半で1番盛り上がる(大サビ)まで、

もしずっと同じ音量だったら

どうでしょう・・・??



私なら発狂しそうです(笑)




聞き手の感情を揺さぶるためにも、

歌詞の内容を表現するためにも、

このダイナミクスは

と~~っても重要な働きを

担ってくれています。




とはいえ、

1番曲が盛り上がる大サビ部分で、

「あ”あ”ぁぁーーー!!」

と、応援団的な

単なる大声になってしまう方が、

私の講座にもたくさん来られます。




そうなってしまうと、

聞いている側が最後の最後で

谷底に突き落とされた様な

いや~な後味が残りますよね。




聞いてる側も歌っている側も、

気持ちよ~く最大声量で歌うには

どうすれば良いのか?

これを今日は紐解いていきます。

(前置きが長くなりすみません)





まず答えから言いますが、

質問者さんの仰る様に、

上手なシンガーは大サビ部分で

大きな声が出ていても、

無駄な力みはほとんどありません。




例えばこのおばちゃん↓

https://youtu.be/S2V9nZ465Co


やばすぎて笑ってしまいます。





大サビ部分といえば、

ほとんど曲の最高音が使われます。

ということは、

高音を楽に豊かに響かせる発声が必要です。




では高音を楽に、

しかも豊かに響かせるにはどうすればよいでしょう?

その答えは、

【裏声】を扱うことが必須になります。




そもそも、

歌の最高音を

”地声で張り上げてパワフルに出すもの”

という固定概念に縛られている方が

結構多くおられるんです。




この”力づく張り上げる”と言う考え方は、

声の芸術である「歌」に

一切不要な概念であると断言します。




ニューヨークにあるメトロポリタンオペラにて、

一流のソリストが、必死に地声を張り上げて

歌っているでしょうか?

1公演3時間前後あるオペラの舞台にて、

そんな声で歌えば

1ステージで喉を潰してしまいますよね。




光本 恭子さんの歌は、

”大声大会”になってませんか?

まずここを確認しましょう。

張り上げる癖があれば

即座にやめてくださいね。




では、どのように【裏声】を扱えば、

楽~に十分な声量を出すことができるでしょうか?

この答えはズバリ、

【脱力+息漏れゼロ】の裏声を作ることで、

可能になります。





前回のメールでも申した様に、

声帯は余分な力みが入ると、

声帯振動の邪魔をしてしまい、

十分に声の元となる原音が出せなくなります。




声帯の力みを取るには、

舌の力みを取ることがおすすめだよ!

とお伝えしました。

今日は更にもう2つ、

力みを取る方法をご紹介しますね。




筋肉は、

振動を与えるとほぐれる様に作られています。

そこでおすすめなのは、

定番ですが「リップロール 」と、

「タントリル」です。




タントリルやリップロールをプルルル~~

としながら、

一息で自分が出せる最低音→最高音→最低音

と一周しましょう。




これを歌唱の間や歌の練習中に

頻繁に挟んでみてください。

(5回1セットくらいがおすすめ)

喉や口周りに振動が伝わり、

不要な緊張がゆるんでくれます。




無駄な力みが取れましたか?

では次に行きますね。

【息漏れゼロの裏声】の作り方です。




これも様々なアプローチがありますが、

無料動画の方でもご紹介した

「ボーカルフライ」を使った、

(呪怨の様なあ”あ”あ”あ”という声)

【息漏れゼロの裏声】の作り方を紹介しておきます。




まずは地声域の楽~な音の高さで

「あ”あ”あ”あ”あ”」

と伽椰子(かよこ)になってみてください(笑)




次に、

その声を裏声域の高い音までズリ上げて行きましょう。

「あ”あ”~~~あ~あ~あ~↑↑↑」

地声のボーカルフライ発声から

そのまま音程を高くします。

小さな声で、一息でやってください。




ボーカルフライは、

声門を程よく閉じてくれる効果があります。

その状態を裏声の域まで持ち上げ、

【裏声であっても程よく声門を閉じた状態にすること】

これがこのエクササイズの目的です。





注意点1)

高音になるにつれて喉を閉め付けないこと。

→締め付けそうになったら、

またタントリルやリップロール に戻ってください。





注意点2)

高音になるにつれて息漏れ声にならないこと。

→よく高音になると、

息が漏れてカスカスの高音になる方が多いのですが、

これは声帯が緊張していることにより

声門が半開き状態でロックされ、

間から息が漏れるという効率の悪い発声です。

これもまた喉の無駄な力みが原因ですので、

振動を与えて緊張をとりのぞきましょう。

また息が多い場合もあるので、

小さい声でやることを心がけてください。






ということで、

本日の回答のまとめです!






・ダイナミクスとは声量の強弱である

・地声を張り上げる発声は即やめよう

・曲の最高音は【脱力+息漏れゼロの裏声】で、楽に歌おう

・筋肉は振動を与えるとほぐれる

・リップロール とタントリルがおすすめ

・【息漏れゼロ裏声】には、伽椰子ボイス!








以上になります!

一回読んだだけでは結構ややこしく、

正しく理解出来ないと思うので、

少なくても5回は繰り返し読んでみてください。

 

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